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学生に現場を見学してもらう際に工夫すべきことは?集める/広報する
学生に現場を見学してもらうにあたり、少しでも現場の面白みを伝えるためにはどうすればよいでしょうか?工夫ポイントなどあれば教えてください。
当社は一般的な製造業の会社ですが、学生に少しでも現場感を掴んでもらうために、毎年数回の工場見学会を実施しています。
しかし、期待とはうらはらに参加者がそれほど集まらず、参加していただいた学生の反応も芳しくありません。
見学会の内容としては、広報担当者が機械の説明や製品が出来上がるまでの過程を紹介し、技術者数名に入社動機や仕事のやりがいを語ってもらうというものです。
来年も実施するのであれば、もっと魅力的な内容にしたいとは思うのですが、なかなかよいアイデアが浮かびません。
見学会を通じて、学生に少しでもものづくりの面白みや、ルーティンワークでもやりがいを見出すことができることを理解してほしいと思っています。
なにかよい方法はありますでしょうか? よろしくお願いいたします。
( 製造業/従業員規模 500~1000人未満/採用業務経験 1年未満 )
見学会の実施目的をもう一度振り返り、工夫の方向性を探りましょう
工場に限らず、見学会は多くの企業で実施されていると思います。
似たような悩みをお持ちの採用担当者さまも、きっと多いのではないでしょうか。
採用広報の最大の目的はブランディング、つまり自社を魅力的に感じてもらうことにあります。
「参加者はそれほど集まらず、参加した学生の反応も芳しくない」という状況は、ブランディングをかえって妨げてしまっているかもしれず、改善が必須な状況だと思います。
そこで改善ポイントを探るために、まず「見学会の目的設定」について振り返っていただきたいと思います。
●見学会の目的設定について
以下の観点から見学会の目的設定を振り返ってみてください。
1. その見学会は、どのような学生に参加してもらいますか?
2. 学生はその見学会に参加する前、自社や自社の仕事に対してどの程度理解し、
実際に働く先としてどの程度意識しているでしょうか?
3. その見学会に参加した後、学生は自社や自社の仕事に対して何を新しく知ることができたでしょうか?
また、実際に働く先としてどの程度意識してほしいですか?
例えば、1.が「技術系の学生」、2.が「社名程度の理解、漠然とした就職先としての興味」 だとしたら、3.は「技術力や先進性の高さを知り、知的好奇心が喚起されたことで就職先として興味を持ってもらう」といった感じです。
翻って、1.が「必ずしも工場に配属されない学生」、2.が「社名程度の理解、漠然とした就職先としての興味」だとしたら、3.は「この工場で生産されたものがお客さまや社会にどのような価値を提供しているか理解してもらい、そのスケールの大きさから就職先として興味を持ってもらう」といった感じでしょうか。
また、見学会に参加した後の状態だけでなく参加する前の状態についても考えるのは、参加者に合わせた目線で3.を考えるためです。
質問者さまの企業では、現在は「広報担当者が機械の説明や製品が出来上がるまでの過程を紹介」しているとのことですが、上記の流れで参加者へのイメージを持つことにより、その紹介の仕方は全く変わってくると思います。
さらに、内容については以下の観点について検討することをおすすめしたいと思います。 「内容を魅力的にする」直接的なアイデアではありませんが、採用広報を成功させるために押さえておきたいポイントです。
●内容設計の工夫例
・ 動機づける
イベントでは学生を動機づけることを意識するとよいと思います。
例えば、始めに参加者に次のような質問をします。
「ここで働く社員が自分の仕事を誇りに思う瞬間はどんな時だと思いますか?
今日はそれを知って帰ってください」
そして社員とコミュニケーションする時間を確保して、答え探しをしてもらいます。
「後で探した答えを聞かせてください」などと予告しておけば、積極的な姿勢を引き出すこともできるでしょう。
・ 自社や自社の仕事に対して共感を醸成する
現場での見学会のメリットは、説明を聞くだけではなく「体験」できることです。
実際、一般的に人気がある施設見学の多くは、体験・体感型になっています。
本物に触れ、一瞬でも会社側の立場に立ってみることは、共感の醸成に大きく影響します。
(体験ができない場合にはクイズなどを課して当事者サイドに立ってもらうような企画を立てるとよいでしょう)
また、社員から働く楽しさ・やりがいについて話を聞く事も共感の醸成に役立ちます。
ただしその場合は、「やはりお客さまに感謝されたことです」といったように結論を単純に伝えるのではなく、具体的な仕事のエピソードを、それなりの時間をかけて(1エピソードにつき7~8分)話し、そこから感じてもらうことが大切です。
・ 参加してくれた学生を大切にする
参加人数が少ないことは、参加者一人ひとりを大切にすることで補うこともできます。
一人ひとりと密な関係構築をすれば学生は自社に愛着を感じ、自分と自社との繋がりを維持したいと思うようになります。
私が以前記したコラム、『「無駄になった採用広報」 ― 「採用広報の設計」 の基本について―』では、見学会などのイベントの効果を高めるため、以下のような方法で学生と関係構築することを推奨しています。
・ イベント時に、必ず次回のイベントについてしっかりと予告を行う
・ 顔と名前を覚え(こちらも覚えてもらい)、一段深い関係構築を行う
・ 直接電話をかけて、マニュアルトークではない個人的な話題も交わしつつ、次のイベントに誘う
・ 一斉配信ではない、ひな型の文章ではない、個人を名指しした、イベントに誘うメールを打つ
・ イベントの参加実績をトレースし、「前回も参加してくれたよね」などと学生に直接話しかける
・ 優秀な学生には、社内で担当者を付けて個別にフォローする
以上、見学会をより効果的なものとするためのポイントについてご説明しました。
見学会の開催は、企業理解や関係構築にとてもよい効果があると思います。
採用広報の有力な武器と捉え、再設計を試みていただければと思います。
工場に限らず、見学会は多くの企業で実施されていると思います。
似たような悩みをお持ちの採用担当者さまも、きっと多いのではないでしょうか。
採用広報の最大の目的はブランディング、つまり自社を魅力的に感じてもらうことにあります。
「参加者はそれほど集まらず、参加した学生の反応も芳しくない」という状況は、ブランディングをかえって妨げてしまっているかもしれず、改善が必須な状況だと思います。
そこで改善ポイントを探るために、まず「見学会の目的設定」について振り返っていただきたいと思います。
●見学会の目的設定について
以下の観点から見学会の目的設定を振り返ってみてください。
1. その見学会は、どのような学生に参加してもらいますか?
2. 学生はその見学会に参加する前、自社や自社の仕事に対してどの程度理解し、
実際に働く先としてどの程度意識しているでしょうか?
3. その見学会に参加した後、学生は自社や自社の仕事に対して何を新しく知ることができたでしょうか?
また、実際に働く先としてどの程度意識してほしいですか?
例えば、1.が「技術系の学生」、2.が「社名程度の理解、漠然とした就職先としての興味」 だとしたら、3.は「技術力や先進性の高さを知り、知的好奇心が喚起されたことで就職先として興味を持ってもらう」といった感じです。
翻って、1.が「必ずしも工場に配属されない学生」、2.が「社名程度の理解、漠然とした就職先としての興味」だとしたら、3.は「この工場で生産されたものがお客さまや社会にどのような価値を提供しているか理解してもらい、そのスケールの大きさから就職先として興味を持ってもらう」といった感じでしょうか。
また、見学会に参加した後の状態だけでなく参加する前の状態についても考えるのは、参加者に合わせた目線で3.を考えるためです。
質問者さまの企業では、現在は「広報担当者が機械の説明や製品が出来上がるまでの過程を紹介」しているとのことですが、上記の流れで参加者へのイメージを持つことにより、その紹介の仕方は全く変わってくると思います。
さらに、内容については以下の観点について検討することをおすすめしたいと思います。 「内容を魅力的にする」直接的なアイデアではありませんが、採用広報を成功させるために押さえておきたいポイントです。
●内容設計の工夫例
・ 動機づける
イベントでは学生を動機づけることを意識するとよいと思います。
例えば、始めに参加者に次のような質問をします。
「ここで働く社員が自分の仕事を誇りに思う瞬間はどんな時だと思いますか?
今日はそれを知って帰ってください」
そして社員とコミュニケーションする時間を確保して、答え探しをしてもらいます。
「後で探した答えを聞かせてください」などと予告しておけば、積極的な姿勢を引き出すこともできるでしょう。
・ 自社や自社の仕事に対して共感を醸成する
現場での見学会のメリットは、説明を聞くだけではなく「体験」できることです。
実際、一般的に人気がある施設見学の多くは、体験・体感型になっています。
本物に触れ、一瞬でも会社側の立場に立ってみることは、共感の醸成に大きく影響します。
(体験ができない場合にはクイズなどを課して当事者サイドに立ってもらうような企画を立てるとよいでしょう)
また、社員から働く楽しさ・やりがいについて話を聞く事も共感の醸成に役立ちます。
ただしその場合は、「やはりお客さまに感謝されたことです」といったように結論を単純に伝えるのではなく、具体的な仕事のエピソードを、それなりの時間をかけて(1エピソードにつき7~8分)話し、そこから感じてもらうことが大切です。
・ 参加してくれた学生を大切にする
参加人数が少ないことは、参加者一人ひとりを大切にすることで補うこともできます。
一人ひとりと密な関係構築をすれば学生は自社に愛着を感じ、自分と自社との繋がりを維持したいと思うようになります。
私が以前記したコラム、『「無駄になった採用広報」 ― 「採用広報の設計」 の基本について―』では、見学会などのイベントの効果を高めるため、以下のような方法で学生と関係構築することを推奨しています。
・ イベント時に、必ず次回のイベントについてしっかりと予告を行う
・ 顔と名前を覚え(こちらも覚えてもらい)、一段深い関係構築を行う
・ 直接電話をかけて、マニュアルトークではない個人的な話題も交わしつつ、次のイベントに誘う
・ 一斉配信ではない、ひな型の文章ではない、個人を名指しした、イベントに誘うメールを打つ
・ イベントの参加実績をトレースし、「前回も参加してくれたよね」などと学生に直接話しかける
・ 優秀な学生には、社内で担当者を付けて個別にフォローする
以上、見学会をより効果的なものとするためのポイントについてご説明しました。
見学会の開催は、企業理解や関係構築にとてもよい効果があると思います。
採用広報の有力な武器と捉え、再設計を試みていただければと思います。