エントリーしてきた学生に面接の連絡をしても返信なし。どうすれば?集める/広報する

Q

エントリーしてきた学生に面接の連絡をしましたが返信がありません。こういった学生に対して取れる対策はありませんか?


エントリーがあったので、候補日・時間などを具体的に明記して面接案内のメールを送りましたが、返信がありません。最近、こういった応募者が複数いて残念です。 確実に面接へ来てもらうために、何か出来ることはないでしょうか。

( 広告・出版・印刷・放送業/従業員規模 100~300人未満/採用業務経験 3~5年 )

Q
「エントリー」の重みは人によって違います。
いきなり面接では、違和感を持つ学生もいます。


昔と違い、新卒採用市場は非常にオープンな場となってきています。
誰もがどんな企業でも応募できる世の中になってきたのは、とてもよいことだと思います。

一方で、「どこでも応募できる」ということは、1社あたりの応募者数が増えることも意味します。

その結果、学生側から見ると1社あたりの合格率は非常に低くなり、大手企業では平均わずか1%ともいわれています。 そして、合格率が低ければ学生もまたたくさん受けないといけない、という循環が生まれているのが現状だと思います。

このような背景の中、学生が「とりあえずいろいろエントリー(資料請求などのプレエントリー含む。以下同)しておこう」と思うのは自然です。学生によっては3桁の数の会社にエントリーしていることも珍しくはありません。

エントリーさえしておけば、インターンシップやイベント、説明会、選考会についてなど、企業から何らかの連絡が来ます。それを見てようやく「どこに行こうか」を考えるという流れになってきています。

ですから学生は、何百もエントリーしたすべての企業を「志望」しているわけではありません。
「ちょっと気になった」くらいの場合がほとんどであるというのが実情
です。

何か面白い追加情報があれば「もう少し見てみようかな」と思うのですが、特に志望度が高まるようなことがなければ、なにも反応しないというのもよくあることです。

もちろん、本来はよいことではないでしょう。企業からすれば、エントリーをされたから連絡したのに無視するのは確かに失礼だと思います(逆に、エントリーした学生に連絡をしない企業もあります)。

しかし、それは一旦ここでは置いておきます。

要は、よしあしは別として、こういうことは「よくあること」だと認識しましょう、ということです。

では、どうすればよいのでしょうか。


エントリーしただけの学生にいきなり選考の案内を送るのは、恋愛に例えていうなら「『ちょっと気になった人がいる』といったら、いきなりお見合いの場を設定されてしまった」というようなものです。中には最初から結婚する気満々の人もいるでしょうが、そういう人は少数派でしょう。

モノには順序があります。まずは、「とりあえずエントリー」の学生でも気軽に参加できるイベントを用意してみてはいかがでしょうか。

気軽に参加できる順に例を挙げますと、

「多くの学生が一般的に価値を感じるようなイベント(就職活動応援セミナー等)」 → 「食事会のような気楽な場」 → 「業界説明会(自社に関する事柄だけでなく)」 → 「会社説明会」 → 「選考会」

というイメージです。


選考会の案内にレスポンスをしないような学生でも、企画内容自体が面白そうなイベントであれば来てくれる可能性はあります。 そして、学生と会うことが出来る接点を持てば、自社に興味を持ってもらえる(=自社を本格的に志望する)可能性も高まります。

逆に、一度も会うことさえできなければ接点はゼロ、その後の採用活動への繋がりもゼロとなってしまう可能性が高いのですから、どのようなイベントであれ、「まずは接点(会う機会) を持つこと」は、とても価値のあることです。

だからこそ、最初から志望度の高い学生だけを対象に限定してしまうような「いきなり選考会案内」を送るのではなく、それ以外の選択肢を用意してみることをおすすめします。

よろしければ私の過去掲載コラム『初期の採用イベントでは学生に役立つものを』も参考になさってください。
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