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セミナーに学生が集まらない。効果的なセミナーとは?集める/広報する
セミナーに学生が集まりません。学生が参加したくなるようなコンテンツや意識する事があれば教えてください。
今年度から採用を担当することになり、会社セミナーを初めて行います。
学生を引き付けるためにはどのような内容が効果的でしょうか?理想の時間配分などもあれば教えて頂きたいです。
昨年は3時間ほどかけて、業界説明から会社の詳細について丁寧に説明しましたが、学生の集まりはイマイチでした。
( 情報サービス業/従業員規模 50~100 人未満/採用業務経験 6~9年 )
学生は共感を求めて会場に来ています。説明を工夫しましょう。
一般的に、採用活動を行う企業サイドは学生に対し、以下のように大きく抽象的なことから小さく具体的なことへ、理解を促そうとします。
1. 業界の特徴や話題、ビジネス構造について
2. 自社の概要
3. 自社における仕事(職種)
そのため、確かに説明会では業界の説明から話を始めたくなると思います。
しかし、学生サイドからすると1. は必ずしも個別企業の説明会で聞く必要はないと思っていることも少なくありません。
むしろ意識の高い学生は、業界については自分で研究済みで、説明会では企業の個別具体的な説明を期待していることも少なくありません。
つまり1. は学生によって、聞きたいかどうかに温度差があるのです。もちろん、敢えて1.について面白く、わかりやすく理解を促すことに成功すれば、業界内における存在感を高めることも可能です。
しかし基本的には、1. 以上に、2. と3. について、確実に説明会の中で何らかの手段を用いて、魅力的に伝えていく必要があります。そして、学生を「惹きつける」にはふたつのアプローチがあります。
ひとつめは、仕立てとして面白くすることです。
仕立てとして面白いというのは、例えば説明会がクイズ仕立てになっているとか、グループワーク仕立てになっているとか、内容に関係なく、説明会の作り方が面白く工夫されているということです。本質的な企業の魅力とは別の惹きつけではありますが、アイディアが良ければ学生の満足度につながることも事実です。
ふたつ目は、伝えたい内容に存在する面白さをきちんと表現することです。
例えば自社の仕事のことを伝えるのであれば、その仕事の面白さを余すことなく適切に表現しきることです。
こちらは突き詰めると、「面白くない」イコール「その企業の仕事は面白くない」ということになりますので、すべての企業が最大限の努力を払うべきでしょう。
このふたつ目のアプローチについては、有用なアドバイスをひとつしたいと思います。
それは、説明をなるべく物語(ストーリー)にするということです。
企業説明会は、大概において退屈です。
その理由は、説明が単なる情報の羅列で、そこに物語性がないからです。
グラフや表の説明が5枚も続けばもう心は離れ、最後に選考に受かるヒントでも言ってくれないかといった、本質から外れたことに興味は移っていることでしょう。
そのためまず企業は参加者が会場へ勉強をしに来たのではないことを認識しましょう。
では、何をしに来たのでしょうか。
参加者は会場に、「共感」 を求めに来たのです。
社会人生活を、自分が「共感」できる場で過ごしたいからです。
話者が聴き手に共感してもらうためには、事実情報だけでなく、「事実と事実をつなぐ文脈」 も一緒に話す必要があるのです。それが物語(ストーリー)です。
例えば、創立年月日という情報は大概の場合、応募者にとって重要な情報ではありません。
実際に伝えていない企業も多く、伝えていても、「年月日」の事実情報と共に、「もう80年もこの土地で続いている地域密着型の企業なんです」といったコメントをつける程度でしょう。
この場合、聴いている人の共感は、ほぼ呼び起こされません。
それが、その年月日周辺にあった出来事を、人物を登場させ、その時の考え、感情なども含めて物語(ストーリー)として話せば、どうでしょう。
聴いている人の共感が醸成され、しっかりと記憶に残るものとなります。
このように、発信された情報の形態として、箇条書きで整理された情報よりも物語が古くから永く語り継がれるのは、聴いた人に共感が醸成されることが理由なのです。
ただし、物語(ストーリー)で話すことのデメリットは、話に時間を要することです。
自社の情報の何について深い理解と共感を呼び起こしたいのか、よく考える必要があります。
また、3. 自社における仕事(職種)の説明について補足をしておくと、この部分は、可能な限り社内から協力社員を選定し、現場のリアルな話(エピソード)を現場の社員から直接伝えることが大切です。
そこで質疑応答なども受け、人事が代弁をしないほうがよい印象を与えることができます。
現場の社員の支援が得られる際には、私が以前コラムで執筆した「説明会で話す現場社員が知っておくべきこと」もぜひ参考にしていただければと思います。
時間配分についてですが、仮に3時間ずっと一方的に情報発信するような内容だとしたら、3時間は長いかもしれません。
仕立てや、話者の力量などにより時間の使い方はまったく異なりますが、参考までに申し上げると、実施に要する時間は以下のようなイメージだと思います。
・ 企業の概要説明(人事より)なるべくストーリーを交えて ・・・25分~45分説明、15分程度質疑応答
・ 求める人材像、選考の説明 ・・・15分~20分説明
・ 仕事(職種)の説明 現場の社員からエピソードを中心に ・・・15分から20分説明、15分~20分質疑応答 ※複数名実施
最後に、人が集まらなかった場合の(説明会の中での)対応の仕方について述べておきます。
会場へ期待通りに人が集まらなかった場合には、割り切ったようにそのまま一方的に情報発信を続けると、かえって閑散とした場の雰囲気が助長されてしまいます。
一般的な学生の思考様式は「多数に流される」というものですので、(多くの学生の「参加しない」という行動が肯定され)あたかも参加した自分が間違いだったというような感想を引き出しかねません。
そのような状況を逆転するには、「参加者が少なかったので得をした」という印象を与えることです。
例えば、
「今日は参加者が少ないので予定を変えて、3人ずつグループになっていただいて、そこに社員が一人ずつ入り質疑応答を受けたいと思います。多くの方の前では聞きづらいようなことでも、なんでも気軽に聞いていただいて結構です」
といったように、臨機応変に対応しましょう。
その際には学生の名前を聞いてあげて、直接名前で呼びかけて話すなど関係構築に努めてください。
たまたまその場に優秀な学生がいた場合には、採用活動に直接的なメリットをもたらすことも可能でしょう。
一般的に、採用活動を行う企業サイドは学生に対し、以下のように大きく抽象的なことから小さく具体的なことへ、理解を促そうとします。
1. 業界の特徴や話題、ビジネス構造について
2. 自社の概要
3. 自社における仕事(職種)
そのため、確かに説明会では業界の説明から話を始めたくなると思います。
しかし、学生サイドからすると1. は必ずしも個別企業の説明会で聞く必要はないと思っていることも少なくありません。
むしろ意識の高い学生は、業界については自分で研究済みで、説明会では企業の個別具体的な説明を期待していることも少なくありません。
つまり1. は学生によって、聞きたいかどうかに温度差があるのです。もちろん、敢えて1.について面白く、わかりやすく理解を促すことに成功すれば、業界内における存在感を高めることも可能です。
しかし基本的には、1. 以上に、2. と3. について、確実に説明会の中で何らかの手段を用いて、魅力的に伝えていく必要があります。そして、学生を「惹きつける」にはふたつのアプローチがあります。
ひとつめは、仕立てとして面白くすることです。
仕立てとして面白いというのは、例えば説明会がクイズ仕立てになっているとか、グループワーク仕立てになっているとか、内容に関係なく、説明会の作り方が面白く工夫されているということです。本質的な企業の魅力とは別の惹きつけではありますが、アイディアが良ければ学生の満足度につながることも事実です。
ふたつ目は、伝えたい内容に存在する面白さをきちんと表現することです。
例えば自社の仕事のことを伝えるのであれば、その仕事の面白さを余すことなく適切に表現しきることです。
こちらは突き詰めると、「面白くない」イコール「その企業の仕事は面白くない」ということになりますので、すべての企業が最大限の努力を払うべきでしょう。
このふたつ目のアプローチについては、有用なアドバイスをひとつしたいと思います。
それは、説明をなるべく物語(ストーリー)にするということです。
企業説明会は、大概において退屈です。
その理由は、説明が単なる情報の羅列で、そこに物語性がないからです。
グラフや表の説明が5枚も続けばもう心は離れ、最後に選考に受かるヒントでも言ってくれないかといった、本質から外れたことに興味は移っていることでしょう。
そのためまず企業は参加者が会場へ勉強をしに来たのではないことを認識しましょう。
では、何をしに来たのでしょうか。
参加者は会場に、「共感」 を求めに来たのです。
社会人生活を、自分が「共感」できる場で過ごしたいからです。
話者が聴き手に共感してもらうためには、事実情報だけでなく、「事実と事実をつなぐ文脈」 も一緒に話す必要があるのです。それが物語(ストーリー)です。
例えば、創立年月日という情報は大概の場合、応募者にとって重要な情報ではありません。
実際に伝えていない企業も多く、伝えていても、「年月日」の事実情報と共に、「もう80年もこの土地で続いている地域密着型の企業なんです」といったコメントをつける程度でしょう。
この場合、聴いている人の共感は、ほぼ呼び起こされません。
それが、その年月日周辺にあった出来事を、人物を登場させ、その時の考え、感情なども含めて物語(ストーリー)として話せば、どうでしょう。
聴いている人の共感が醸成され、しっかりと記憶に残るものとなります。
このように、発信された情報の形態として、箇条書きで整理された情報よりも物語が古くから永く語り継がれるのは、聴いた人に共感が醸成されることが理由なのです。
ただし、物語(ストーリー)で話すことのデメリットは、話に時間を要することです。
自社の情報の何について深い理解と共感を呼び起こしたいのか、よく考える必要があります。
また、3. 自社における仕事(職種)の説明について補足をしておくと、この部分は、可能な限り社内から協力社員を選定し、現場のリアルな話(エピソード)を現場の社員から直接伝えることが大切です。
そこで質疑応答なども受け、人事が代弁をしないほうがよい印象を与えることができます。
現場の社員の支援が得られる際には、私が以前コラムで執筆した「説明会で話す現場社員が知っておくべきこと」もぜひ参考にしていただければと思います。
時間配分についてですが、仮に3時間ずっと一方的に情報発信するような内容だとしたら、3時間は長いかもしれません。
仕立てや、話者の力量などにより時間の使い方はまったく異なりますが、参考までに申し上げると、実施に要する時間は以下のようなイメージだと思います。
・ 企業の概要説明(人事より)なるべくストーリーを交えて ・・・25分~45分説明、15分程度質疑応答
・ 求める人材像、選考の説明 ・・・15分~20分説明
・ 仕事(職種)の説明 現場の社員からエピソードを中心に ・・・15分から20分説明、15分~20分質疑応答 ※複数名実施
最後に、人が集まらなかった場合の(説明会の中での)対応の仕方について述べておきます。
会場へ期待通りに人が集まらなかった場合には、割り切ったようにそのまま一方的に情報発信を続けると、かえって閑散とした場の雰囲気が助長されてしまいます。
一般的な学生の思考様式は「多数に流される」というものですので、(多くの学生の「参加しない」という行動が肯定され)あたかも参加した自分が間違いだったというような感想を引き出しかねません。
そのような状況を逆転するには、「参加者が少なかったので得をした」という印象を与えることです。
例えば、
「今日は参加者が少ないので予定を変えて、3人ずつグループになっていただいて、そこに社員が一人ずつ入り質疑応答を受けたいと思います。多くの方の前では聞きづらいようなことでも、なんでも気軽に聞いていただいて結構です」
といったように、臨機応変に対応しましょう。
その際には学生の名前を聞いてあげて、直接名前で呼びかけて話すなど関係構築に努めてください。
たまたまその場に優秀な学生がいた場合には、採用活動に直接的なメリットをもたらすことも可能でしょう。