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2019/01/23

採用広報解禁直前。最後にやっておくべきこと―採用活動の教科書・応用編―

曽和 利光(そわ・としみつ)
1995年(株)リクルートに新卒入社 、人事部配属。
以降、一貫して人事関連業務に従事。採用・教育・組織開発などの人事実務や、クライアント企業への組織人事コンサルティングを担当。リクルート退社後、インターネット生保、不動産デベロッパーの2社の人事部門責任者を経て、2011年10月、(株)人材研究所を設立。現在は、人事や採用に関するコンサルティングとアウトソーシングの事業を展開中。

イントロダクション

こんにちは。組織人事コンサルタントの曽和利光です。年も明けていよいよ3月の採用広報解禁に向けてのカウントダウンが始まりました。採用担当の皆様におかれましては、採用の計画や体制を整えるなど、準備に忙しい時期に突入してしまったのではないでしょうか。

さて、今回は、残り1ヶ月程度しかありませんが、採用広報解禁までに、できれば終わらせておきたいことについてお話ししたいと思います。今しかできないこと、今こそすべきことが何かを考えてみます。

結論から申し上げますと今この時期にしなければならないことは、2つあります。

1つはリファラル採用チャネルからの候補者に対してアプローチしきっておくことです。もう1つは解禁後にスタートダッシュを切れるように、採用に関わる担当者の直前トレーニングをしておくことです。

以降、その理由と、注意点について申し上げます。

まず、リファラル採用についてですが、なぜこの時期に注力をしなければならないかと言えば、最大の理由は、リファラル(紹介)の起点となる内定者が、4月になってしまえば、入社して新入社員になってしまうということです。

学生を紹介してもらうのは、学生に最も近い人、すなわち自分もまだ学生である内定者が最適です。学生同士であれば、日々大学で先輩後輩同士顔合わせをしますでしょうし、もし、今の時点でリレーションがなかったとしても、今からリレーションを作ることも容易です。しかし、新入社員になってしまえば、わざわざ仕事を抜けて大学に戻って、リレーションを新たに作るというのは現実的ではないでしょう。

また、3月より前であれば、特に興味がない状態でも、まだ本格的に第1志望の業界や会社が説明会などをしていないために、「先輩が誘ってくれるのであれば、よくわからないけど、とりあえずそのイベントに行ってみるか」とか「一度会ってみるか」と思ってくれる可能性も大きいと思います。ですから、「リファラルをやるなら2月まで」なのです。

 

直前にやるから忘れない

次に、採用担当者のトレーニングです。トレーニング対象としては、面接スキルと、フォロートークがあります。

この中でも特に前者の面接スキルのトレーニングは、もしちゃんとやりたいのであれば、この2月(3月までギリギリ大丈夫ですが)までにやっておくべきです。なぜならば、面接スキルのトレーニングで最も効果的なのは、生身の学生、特に採用競合に内定している学生などを相手に模擬面接を行って、その評価結果をすり合わせることなのですが、それができるのは、内定者達が入社してしまう前だからです。4月になればどこかの会社に彼らは入社してしまい、その人達がアルバイトで模擬面接に来てくれるのは難しいでしょう。

また、人事のマンパワーの観点からすれば、余裕のある時期に面接トレーニングなどは済ませておきたいという気持ちもわかりますが、このようなスキル的なものは、トレーニング直後から徐々に忘れていってしまうものです。そういう意味からも、3月より前の直前期にこそ、トレーニングを行うことによって、記憶が新たなうちに、本番に臨むことができます。

スキルトレーニングのもう1つはフォロートークです。フォロートークには、主なものに「入社動機」「事業・仕事説明」「組織文化説明」「ネックに対するカウンタートーク」があります。これらは学生がほぼ必ず聞いてくることですので、面接であろうと説明会であろうと懇親会であろうと、採用シーンに参加する社員の方はできれば全員、上記の4つのトークについては、一定以上のクオリティで学生に刺さる言葉を語ることができるようになっているべきでしょう。

 

組織文化の伝え方

前頁の必要なフォロートークのうち、「組織文化説明」についてだけここで述べます。

組織文化説明についての注意点は「抽象的な表現に留めない」ということです。はっきり言って、多くの会社が全く同じような言葉で自社の組織文化を説明しています。

曰く、「うちは風通しのいい社風だよ」「オープンでフラットな組織だよ」「若いうちから仕事をどんどん任せてくれるよ」「新しいことに挑戦させてもらえるよ」「女性が働きやすい会社だよ」…と。しかし、おわかりのように、これらの言葉はほとんどの会社が使うもので、まったく他社との差別化にはつながりません。

そこで、応募者にきちんと自社の組織文化について伝えたいのであれば、できるだけ具体的で象徴的な事例を同時に伝えるべきです。「若いうちからどんどん仕事を任せてくれる」というのであれば、「これこれこういうビッグプロジェクトがあって、実はこれを担当しているのは入社3年目の26歳の社員なんだよね」というように伝えることで、ようやく学生にも実感が湧くことでしょう。

また、社内でよく使われているような言葉を披露することによって、社風をイメージしてもらうという手もあります。例えば、「ボトムアップな社風」と聞いてもよくわかりませんが、「どうしたらいいですか」と部下が上司に聞くと「君はどう思う?」と必ず聞き返されるというような話をすればイメージもできます。「目標達成意欲が高い」というのでは、やはり具体的なイメージは湧きませんが、「99%の目標達成率が最も上司に怒られる。1%ぐらいどうにか努力や工夫でなんとかなったのではないかと」という話をすれば、これまたイメージしやすいのではないでしょうか。

以上、今回はあと1ヶ月程度の「採用広報解禁直前」にやっておくべきことについて述べました。嵐の前の静けさ、ではなく、嵐がやってきて採用活動が邪魔される前に、無風状態の中でできることをやっておくべきだと思います。

ご参考になりましたら幸いです。

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