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2014/10/29

経験にかかわらず本気で対峙すれば、学生の心を動かせる―新卒で採用担当となって悩み、気づかされたこと―

辻 太一朗(つじ・たいちろう)
(株)リクルート人事部を経て、1999年(株)アイジャストを設立。
2006年(株)リンクアンドモチベーションと資本統合、同社取締役に就任。
2010年(株)グロウス アイ設立、大学教育と企業の人材採用の連携支援を手掛ける。
また同年に(株)大学成績センター、翌11年にはNPO法人DSS (大学教育と就職活動のねじれを直し、大学生の就業力を向上させる会) を設立。
採用に関わる多くのステークホルダーを理解しつつ、採用・就職の"次の一手"を具体的に示すことに強みを持つ。

イントロダクション


こんにちは。採用ナビゲーター・辻太一朗です。

去年の今ごろ、皆様は採用広報開始を目前に控えておられた時期だったかと思いますが、今年はどのようにお過ごしでしょうか。

さて、私が直接お会いする採用担当の方々からのご相談の中で 「入社すぐに採用担当となり、不安を感じている」 「経験がない業務については学生に詳しく話せない」 といったお悩みを伺うことがよくあります。

これまで幾度かお伝えしていることなのですが、私も新卒で配属されたのは採用担当でした。
そのため、このようなお悩みを抱かれる気持ちは痛いほどよく分かります。

そこで今回は、当時の私がこうした悩みにどう対処したのかをお話ししたいと思います。
このコラムが、皆様のお悩みを少しでも和らげられるきっかけとなれば幸いです。

営業経験のない私が、仕事の魅力を語ってよいのか?

私が新卒で入社したリクルートは、そもそも営業が強い会社なので、入社してからはまず営業としてキャリアアップしていくのだろうと当たり前のように思っていました。

しかし、配属されたのは人事の採用担当でした。
採用担当に配属されて困ったことは、選考中の学生や、内定を承諾してもらいたい学生から 「なぜ入社されたのですか?」 「どんな仕事をしたかったのですか?」 といった質問をされることでした。

営業をやりたくて入社し、結果採用担当になったことを正直に話すことで学生に 「それでいいんですか?」 と聞かれてしまったら、なんて答えればよいのだろうかと、常に不安な気持ちがありました。

また、営業に配属されなかった自分が営業向きの学生を選ぶことができるのかも疑問でした。
「営業ってどんな仕事ですか?」 と問われても、経験のない仕事の話をするのは限界があります。

営業職の魅力を学生に伝える自信がなかった私は、営業志望の学生に対して優秀な営業社員を引き合わせることくらいしかできていませんでした。

優秀な営業社員が仕事の魅力について語れば、たいていの学生は目を輝かせて話にのめり込み、入社意欲を高めるでしょう。学生と社員をつなぐことも採用担当として重要な業務です。

しかし当時の私は、学生を自らの力で直接入社へと導くことができないことに悶々としていました。


他部門での経験が採用業務に自信を持つきっかけに

企業にとって、採用の仕事が重要だということは理解していました。
一方で、学生の憧れとなるような仕事がしたい!という想いが徐々に強くなってきました。

そこで入社3年目に異動願を提出したところ、他部門へ異動することができました。
その後再び採用担当に復帰したのですが、実は採用業務で結果を残し、自信が持てるようになれたのはそれ以降のことなのです。

他部門を経験したことで、仕事の魅力を具体的に話せるようになっただけではなく、採用担当として様々な学生と接してきたので、同じ仕事内容を話す時でも学生のタイプによって意味合いを変えて、その学生に最も響く伝え方ができるようになりました。

また、会社の強みや課題などについてはなかなか答えづらかったのですが、他部門での実際の業務を担当したことで、その業務を通して感じる 「<会社の強み>ではないかもしれないが、自社の好きなところ」「<会社の課題>ではないかもしれないが、自分が属する部門の課題と感じるところ」 と解釈し、実感値を持って具体的に話せるようになりました。

結果的には、 「採用担当としての経験」と「他部門での業務経験」 の2つが備わったことで、営業社員が話すよりも学生の心を動かす話ができるようになったと思っていますし、採用業務を心から楽しめるようになりました。

「経験がない」は自分に対する「甘え」でしかない

このように、私は幸運にも他部門を経験することができましたが、必ずしもそうした希望が通るとは限りませんよね。

しかし今振り返ってみると、他部門の経験があったから良かったと思う反面、新卒で採用担当になったからこその強みもあったのではないかとも思います。

これは当時の私には気が付くことができなかった視点ですが、例えば、新卒で採用担当となった社員であれば、年齢も学生に近いわけですから、より学生の気持ちを理解して応募を促すことができるでしょう。

また、採用担当は常に 「採用」 という観点から競合他社と比較したり、セミナー告知などの広報において 「何を伝えればターゲットとなる学生に響くのか」 と客観的に自社の特徴や良さを考える機会があるため、そういった、 客観的に自社の特徴を考えられる視点そのものが、自身の強みになっていたかもしれません。

したがって、新卒でいきなり採用担当になるのも他部門を経験してから採用担当になるのも、どちらがよいとは一概にはいえないように思います。

いずれにせよ私にとって重要なことは、他部門の業務について、 「経験がないから学生に話せない」 という当時の私の考え方は、 「甘え」 でしかなかったということです。

「営業になりたい」 という入社動機が実現できていないことを学生に問われるのが怖いという 「逃げ」 があったのかもしれません。
また、営業としてビジネスの最前線で成長・活躍しているように感じる同期や先輩社員を羨ましいと思っていただけで、彼らの経験を本気で学生に伝える努力をしていなかったと思っています。

たとえ自らが経験していないことでも、何とかして自分なりに学生に伝えたいという想いがあれば、学生と同期や先輩社員との時間をセッティングするだけでなく、自分なりの納得感をもって学生と話せるレベルになれるように、私自身が社員からヒアリングをしておくなど、自分自身の知見を増やしていく手段をとっていたように思います。

あくまでも私自身の経験からの視点ではありますが、他職種経験のあるなしではなく、今の自分自身の経験を活かし、学生に本気で伝えていくことが大切なのだと思っています。

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