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2013/01/08

「意図」を持った会社説明会を設計していますか?―設計一つで、学生の入社動機・意欲も変わる―

辻 太一朗(つじ・たいちろう)
(株)リクルート人事部を経て、1999年(株)アイジャストを設立。
2006年(株)リンクアンドモチベーションと資本統合、同社取締役に就任。
2010年(株)グロウス アイ設立、大学教育と企業の人材採用の連携支援を手掛ける。
また同年に(株)大学成績センター、翌11年にはNPO法人DSS (大学教育と就職活動のねじれを直し、大学生の就業力を向上させる会) を設立。
採用に関わる多くのステークホルダーを理解しつつ、採用・就職の"次の一手"を具体的に示すことに強みを持つ。

イントロダクション

採用ナビゲーター・辻太一朗です。

今回は、会社説明会について考えていきましょう。

ところで、自社に内定した学生に入社動機を聞いてみると、「人事担当者の対応がよかったから」という声が多いような気がしませんか? もちろん、個人としてはこれはこれでうれしいことだと思うのですが、一方で、会社・事業や制度の魅力、仕事内容の魅力に関してはどのように感じて入社を決めたのかという疑問や物足りなさを感じませんか?

では、肝心の「会社の魅力」「仕事の魅力」を伝える機会は、どこにあるのでしょう。その多くは、会社説明会ですよね。しかし、「学生の印象には残っていない」もしくは、「残っていても、自分の言葉で語れるところまで落とし込まれていない」というのが現状ではないかと思うのです。せっかく、長い時間とコストをかけて準備し、多くの学生が集まる場をつくりだすのですから、この機会を最大限に生かさなければ、もったいないですよね。

そこで重要になるのは、「意図」を持った説明会を設計することだと思います。次ページから、詳しくお話ししましょう。

「話してほしい入社動機」を伝えることが、求める人材の採用へとつながる

まず、皆さんに聞いてみたいことがあります。内定を承諾した学生に、その理由を聞くとしたら、どんな理由を話してほしいですか? 「自社の強みに惹かれたから」「仕事内容に興味を持ち、自分ならこうしたいと思うから」など、会社や仕事の魅力あるいは風土の魅力について、アグレッシブに語ってもらいたいと思うのではないでしょうか。

このような「話してほしい理由」をきちんと話せる学生は、内定者の中に、実際にどれくらいの割合でいるでしょうか。もし、それほど多くないということであれば、本当に採用したいと考えている学生を取りこぼしている可能性があるかもしれません。

自社にとって「いちばん伝えたいこと」を設計できるのが、会社説明会です。今まさに、会社説明会を開催されている、あるいは準備中だと思いますが、どれくらい明確な「意図」を持って、その設計・準備をされていますか? 会社説明会は、単に会社や事業の説明を行うのではなく、この「意図」を持って設計することが重要なのです。

しかし、そのためには、ふたつのことを理解する必要があるのです。それを、次の章でお話ししましょう。

「意図」を持つためのふたつのポイントとは?

「意図」を持った説明会にするためには、以下の2点のポイントをしっかりと理解することが大切です。

  • (1) 本当に採用したい人物像とは? その人は何を欲しているのか? を理解すること
  • (2) 他社にはない自社の強み、エビデンスを示せること
(1)本当に採用したい人物像とは? その人は何を欲しているのか? を理解すること

「意図」を持った説明会のためには、この視点は外せないと思います。より具体的に、「どのような人で、会社のどの情報を求めているのか」をイメージすることが大切です。市場の大きさなのか、教育制度なのか、待遇面での特色なのか。「どのような情報で、入社したい会社を決めるのか」を理解していなければ、求める人物へ届くようなコンテンツはつくれませんよね。

(2)他社にはない自社の強み、エビデンスを示せること

会社や仕事の魅力を伝えるには、自社の強みを語ることが重要です。他社にはないような特色があるなら、それをエビデンス、つまり、参加している学生が納得できるような、明確な“証拠”とともに伝えることが必要だと思います。例えば、「うちはスピード感がある」という特長を伝えるときに、「どんな事実から、それがいえるのか」「どんな数字から、そうとらえられるのか」をともに伝えることで、学生にも納得感が生まれ、興味喚起にもつながっていくと思います。


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この2点をしっかりと考えていけば、採用したい学生に伝わる、「意図」を持った会社説明会が設計できるのではないかと思います。上の図でも示しましたが、「意図」を持った会社説明会を設計する上で、さらに3つのポイントを考えてみましょう。

「意図」を持った会社説明会を設計するための3つのポイント

会社説明会は、自社のためのプレゼンテーションツールです。具体的にどのような社員に話してもらえばよいか、また、どんなコンテンツを見せるべきかについては、以前にも本コラムでご紹介したので、今回は、「意図」を持った会社説明会設計へ向けた、3つの施策についてお話ししたいと思います。

1.ポイントを絞って伝えていく

会社説明会で大切なのは、すべての情報を網羅するのではなく、ポイントを絞った内容にすることだと思います。例えば、求める人物像にマッチする学生に対して「スピード感がある会社だ」ということを伝えたいのであれば、説明会の内容すべてを、「スピード感」をテーマにしてもよいくらいです。ポイントを絞って、学生を集中させることが重要だと思います。こうすることで、参加した学生には、企業の特色、他社にはない強みが明確に伝わり、入社意欲も高まると思います。

2.学生が説明しやすいキーワードと実例を示す

学生が自分の口で、自社の強みを語れるようにするということです。例えば、「この会社はスピード感がある。なぜなら……」「……だから、他社とは違う働き方ができる」といったように、自分自身で語ることができれば、その分、企業研究も主体的に進めていくでしょうし、自分の口で語ることが、強い入社動機の醸成にもつながります。会社説明会では、学生が自ら語りやすい切り口とキーワードを使って、魅力を伝えていくように心がけてみてはいかがでしょう。その上で、自社の魅力が事実に基づいた話であれば、なおさら学生の印象に深く残っていくと思います。

3.さまざまな角度から同じ魅力を伝える

「うちには他社と明確な差別化できるような事例はないなあ」「これといって大きな特長も見当たらない」という場合もあるでしょう。しかし、学生視点で見た場合、特別な事例や特長でなくてもよいかもしれません。例えば、「業績は安定しており、安心して働ける環境がある」ということは、学生にしてみれば、とても大きなメリットに感じることでしょう。従業員数が10,000名以上の企業が安心・安定といっても、それほど印象に残らないかもしれませんが、中堅中小企業で安心・安定しているというのは、とても大きな特長といえると思います。

ただし、単に「安定していますよ」といっても響かないので、これを、さまざまな角度から伝えていくことが大切です。例えば、「安心して働ける」のは、「これまで長期的に成長してきていて、これだけの利益を毎年出している」「新卒採用をこれだけ継続しており、離職率も業界平均より低い」というように、より具体的な事実に基づいた話で伝えていくと、学生にも納得感が生まれてくると思います。


まずは、「本当に採用したい学生が何を求めているのか」を考えて、そこに「何を伝え、どのような印象を持ってもらうのか」といった「意図」を明確に持つということを念頭に置きながら、会社説明会を設計してみてください。

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