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内定者フォローがマイナスに?入社前に行うべきこととは?動機づける/内定フォロー
内定者フォローがマイナスに?入社前に行うべきこととは?
当社ではこれまで内定辞退を抑止するために、内定者向けの懇親会や面談の機会を設けてきました。
こういった取り組みを効果的だと感じる一方、手厚いフォローがゆえに入社時点で学生気分が抜けきっておらず、研修やOJTに集中しきれていない社員を生む遠因になっているのではないかとも感じています。
個人的には、入社前の段階で何らかの施策を講じ、内定者のマインドセットを行うべきではないかとも考えています。
効果的な研修やイベントなど、入社前に行うべきことがありましたら、ご教示いただきたいです。
( 小売業/従業員規模 500~1000人未満/採用業務経験 6~9年 )
内定者は、フォローではなく「マネジメント」をしましょう
質問者の方が感じていらっしゃるジレンマは、私もとても共感できます。実は私も以前、お客様と内定者フォローを設計していて、同じような違和感を持ちました。
そこでいろいろ考察した結果、今では「内定者はフォローではなく、マネジメントをしましょう」とお話ししています。
はじめに「内定者フォロー」と「内定者マネジメント」の違いですが、「フォロー」は、内定者が行きたいと思う方向に行くことを支援するという意味合いなのに対し、「マネジメント」は、内定者に行く先を示して導くといった意味だということです。
では、行く先を示して導くとはどのようなことなのか、説明したいと思います。
●内定者に、これから行く道を示す
「内定者に、これから行く道を示す」アクションこそ、まさしく内定者マネジメントの肝だといえます。
それは、「あなたが行く先はとても輝いていて、今歩いている道と確実につながっているのですよ。そして道はつながっているけれども、この道を順調に歩いてゆくにはもっと成長が必要ですよ」というメッセージを伝えることです。
そのプロセスを簡単に箇条書きにしてみると、以下のようになります。 下線の部分では、自社や応募者についての具体的な話をしてください。
~内定者に、これから行く道を示すストーリー~
1.今、会社(あなたが来年働く場所)ではこんなことが起こっている
2.そこでは、今年入った新入社員がこんなふうに努力しながらがんばっている
3.活躍できている新入社員は皆、充実して楽しんでいるようだ
4.あなたが入社する来年の4月に、会社はこんなふうになっている予定だ
5.その時、こんな活躍をすることが期待されている
6.それが叶うと、私たちの組織はこんな理想の状況になる
7.それは会社の、……という企業理念を叶えることにつながっている
8.ところで、君が今のまま、来年の4月にいきなり活躍することは難しい
9.あなただけでなく、学生と社会人には差があるのが事実だ
10.ちなみに選考プロセスで、あなたはこんな点が高い評価をされている
11.一方で、こんな点はまだ成長の必要があると評価されている
12.残りの学生生活で、それらを成長させることができる
13.成長させれば、来年入社後に活躍できる可能性が高まる
14.では残りの学生生活で、どんな場面でどうすれば、それらの点を成長させられるだろう? 次回、ぜひそれを考えて教えてほしい
→ 次の機会に考えたことを聞く
→ その次の機会には、具体的に学生生活でがんばっていることを聞き、必要に応じてアドバイスする
これらのプロセスは、内定者面談で個別に実施しても、内定者が集まる場でワークショップ形式にして同時に実施しても構いません。
実際に私は数社で、残りの学生生活をどのようにがんばるかについてコミットさせて、それを内定者間で報告しあうPDCAサイクル型のチャレンジプログラムを実施していますが、評判はとてもよいです。
その理由のひとつは、内定者が残りの学生生活に主体的に取り組むようにし、それぞれが今いる場で成長してくるように促すことは、学生の本分を尊重することになるからです。また入社前学習のように、企業が入社前に何か作業を課して学業を妨げることにもなりません。
学生生活で成長することが入社後の活躍につながっているという発想は、学生は一般的に持っていません。それらについて気づきを与えることも重要な意味があります。
もちろんその際の「成長」の対象は、スキルやナレッジよりも、主体性や実行力といったような行動特性の観点が適切です。自社が選考に用いていた「求める人材像」と照らし合わせて話すとよいでしょう。
自社で可能な運用に合った形で、ぜひ上記のアクションを実施してみてください。
なお、内定者がまだ進路を自社に決め切っていない場合は、上記のアクションをとるにはタイミングが早いということになります。
その場合には以下の過去コラムを参考にしていただき、まずは進路を決定させるという点に力を注いでいただければと思います。
内定出し後 「すぐに」やるべき3つのアクション
「この会社に決めよう」と思わせる、3つの話題
適切なアクションをとるためには相応のワークロードが発生してしまいますが、入社後の彼ら彼女らの活躍で、それが報われるようになっていることが一番だと思います。
内定者の将来を輝けるものにできるよう、私も皆さんを応援していきたいと思います。
質問者の方が感じていらっしゃるジレンマは、私もとても共感できます。実は私も以前、お客様と内定者フォローを設計していて、同じような違和感を持ちました。
そこでいろいろ考察した結果、今では「内定者はフォローではなく、マネジメントをしましょう」とお話ししています。
はじめに「内定者フォロー」と「内定者マネジメント」の違いですが、「フォロー」は、内定者が行きたいと思う方向に行くことを支援するという意味合いなのに対し、「マネジメント」は、内定者に行く先を示して導くといった意味だということです。
では、行く先を示して導くとはどのようなことなのか、説明したいと思います。
●内定者に、これから行く道を示す
「内定者に、これから行く道を示す」アクションこそ、まさしく内定者マネジメントの肝だといえます。
それは、「あなたが行く先はとても輝いていて、今歩いている道と確実につながっているのですよ。そして道はつながっているけれども、この道を順調に歩いてゆくにはもっと成長が必要ですよ」というメッセージを伝えることです。
そのプロセスを簡単に箇条書きにしてみると、以下のようになります。 下線の部分では、自社や応募者についての具体的な話をしてください。
~内定者に、これから行く道を示すストーリー~
1.今、会社(あなたが来年働く場所)ではこんなことが起こっている
2.そこでは、今年入った新入社員がこんなふうに努力しながらがんばっている
3.活躍できている新入社員は皆、充実して楽しんでいるようだ
4.あなたが入社する来年の4月に、会社はこんなふうになっている予定だ
5.その時、こんな活躍をすることが期待されている
6.それが叶うと、私たちの組織はこんな理想の状況になる
7.それは会社の、……という企業理念を叶えることにつながっている
8.ところで、君が今のまま、来年の4月にいきなり活躍することは難しい
9.あなただけでなく、学生と社会人には差があるのが事実だ
10.ちなみに選考プロセスで、あなたはこんな点が高い評価をされている
11.一方で、こんな点はまだ成長の必要があると評価されている
12.残りの学生生活で、それらを成長させることができる
13.成長させれば、来年入社後に活躍できる可能性が高まる
14.では残りの学生生活で、どんな場面でどうすれば、それらの点を成長させられるだろう? 次回、ぜひそれを考えて教えてほしい
→ 次の機会に考えたことを聞く
→ その次の機会には、具体的に学生生活でがんばっていることを聞き、必要に応じてアドバイスする
これらのプロセスは、内定者面談で個別に実施しても、内定者が集まる場でワークショップ形式にして同時に実施しても構いません。
実際に私は数社で、残りの学生生活をどのようにがんばるかについてコミットさせて、それを内定者間で報告しあうPDCAサイクル型のチャレンジプログラムを実施していますが、評判はとてもよいです。
その理由のひとつは、内定者が残りの学生生活に主体的に取り組むようにし、それぞれが今いる場で成長してくるように促すことは、学生の本分を尊重することになるからです。また入社前学習のように、企業が入社前に何か作業を課して学業を妨げることにもなりません。
学生生活で成長することが入社後の活躍につながっているという発想は、学生は一般的に持っていません。それらについて気づきを与えることも重要な意味があります。
もちろんその際の「成長」の対象は、スキルやナレッジよりも、主体性や実行力といったような行動特性の観点が適切です。自社が選考に用いていた「求める人材像」と照らし合わせて話すとよいでしょう。
自社で可能な運用に合った形で、ぜひ上記のアクションを実施してみてください。
なお、内定者がまだ進路を自社に決め切っていない場合は、上記のアクションをとるにはタイミングが早いということになります。
その場合には以下の過去コラムを参考にしていただき、まずは進路を決定させるという点に力を注いでいただければと思います。
内定出し後 「すぐに」やるべき3つのアクション
「この会社に決めよう」と思わせる、3つの話題
適切なアクションをとるためには相応のワークロードが発生してしまいますが、入社後の彼ら彼女らの活躍で、それが報われるようになっていることが一番だと思います。
内定者の将来を輝けるものにできるよう、私も皆さんを応援していきたいと思います。